皮膚病理倶楽部
Dermatopathology Club

Item80 リウマチ結節 Rheumatoid nodule


臨床症状
  1関節リウマチ患者の約30%に生じ、特に重症の関節リウマチ患者に多い。
2.外傷や圧迫を受けやすい部位、すなわち肘、膝、臀部、後頭部やアキレス腱部に好発する。
3.数mm〜5cm大までの無痛性の硬い皮下結節。
4.時に潰瘍や二次感染を起こす。
   
病因
  関節リウマチの皮膚病変の1つ。外傷や圧迫を受けやすい部位に生じるので、原因のひとつと考えられる。蛍光抗体法で血管壁にIgGやIgMが沈着している症例があり、免疫複合体が病因に関与している可能性がある。
   
病理所見
  1.表皮は正常。
2.病変は皮下組織または真皮深層に存在し、境界明瞭で好酸性の広範な類壊死領域がある。
3.類壊死領域を組織球が柵状に取り囲み、柵状肉芽腫が形成される。
4.類壊死部にフィブリンが沈着する。
5.病変の周辺では血管増生がある。
   
鑑別診断
  1.皮下型環状肉芽腫(pseudorheumatoid nodule):関節リウマチのない小児に好発する。柵状肉芽腫の中心にムチンが沈着する。
2.Palisaded neutrophilic and granulomatous dermatitis:種々の全身性疾患(関節リウマチを含む)に伴って発症し、柵状肉芽腫の他に好中球浸潤や好中球核破砕性血管炎を伴う。
3.類上皮肉腫:地図状の壊死がリウマチ結節の類壊死と似ることがある。核異型と多形性で鑑別できる。

文責: 伊東慶悟医師



札幌皮膚病理研究所
NPO法人 皮膚病理発展推進機構