皮膚病理倶楽部
Dermatopathology Club
Item67 黄色肉芽腫 Xanthogranuloma
同義語:若年性黄色肉芽腫
臨床症状
1. 5歳までに発症し、約50%は生後6ヶ月以内に発症する。性差はない。
2. 20%は若年成人にも生じる。
3.頭頸部に好発し、次に体幹や上肢にできる。
4.臨床像は単発で黄色調の数mm〜1cm大の丘疹および結節。
5.多くは数年で自然消退する。
病因
正確な細胞起源は不明。腫瘍性病変ではなく、反応性肉芽腫性病変と考えられる。
病理所見
1.表皮は正常または肥厚したり萎縮性のこともあるが、表皮内浸潤はない。
2.巣状またはびまん性の細胞浸潤
(1)組織球浸潤:多くは脂質を貪食し、細胞質は泡沫状。多核巨細胞もある。
(2)リンパ球
(3)Touton型巨細胞が特徴的:核は花冠状に配列し、泡沫状の細胞質で取り囲まれる。
3.一般に浸潤は真皮乳頭層と網状層の両方で、まれに皮下組織に及ぶ。
免疫染色)CD68(組織球のマーカー)が陽性。
鑑別診断
1.細網組織球腫:黄色肉芽腫と組織学的にオーバーラップした病態と考えられる。大型のスリガラス状の細胞質を有する組織球が主体。Touton型巨細胞はない。
2.黄色腫:血管周囲での泡沫状の組織球(xanthoma cell)の増生が主体。炎症細胞浸潤はなく、多核巨細胞は少ない。
3.皮膚線維腫:紡錘形のfibroblastの増生が主体で、線維化を伴う。
4.Langerhans細胞組織球症:表皮内浸潤があり、好酸球浸潤を伴う。免疫染色でCD1aが陽性。
5.Spitz母斑:胞巣状に増生し、核内偽封入体を有し、maturationがある。
文責: 伊東慶悟医師
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